大きな地震について調べていると、
「長周期地震動(ちょうしゅうきじしんどう)」
という言葉を見かけることがあります。
普通の地震の揺れとは何が違うのでしょうか。
特に高層マンションに住んでいる方なら、
一度は知っておきたい地震現象です。
2児のママとして考えると、
- 高層階ではどれくらい揺れるの?
- 子どもが家にいる時に起きたらどうする?
- 家具は倒れるだけではなく動くの?
- エレベーターが止まったら?
- 普通の地震対策と何が違う?
など、気になることがたくさんあります。
長周期地震動では、 高層ビルや高層マンションが「ゆっくり・大きく・長時間」揺れる
ことがあります。
さらに、震源から遠く離れた地域でも大きな揺れになる場合があります。
今回は、
長周期地震動とはどのようなものなのか、そして家庭では何をしておけばいいのか
を、2児ママ目線で分かりやすくまとめます。
そもそも「長周期地震動」とは?
地震の揺れには、さまざまな周期があります。
ここでいう「周期」とは、
揺れが1往復するのにかかる時間のことです。
気象庁によると、
規模の大きな地震などで発生する
周期の長い、ゆっくりとした大きな揺れ
を「長周期地震動」と呼びます。
この揺れには、
- ゆっくり揺れる
- 長時間続くことがある
- 遠くまで伝わりやすい
- 高層ビルを大きく揺らす場合がある
という特徴があります。
通常イメージする、
「ガタガタガタ!」という細かな揺れだけではなく、
「大きな建物全体が、ゆっくり左右に揺さぶられる」
ような揺れをイメージすると分かりやすいかもしれません。
なぜ高層マンションは大きく揺れるの?
建物にはそれぞれ、
揺れやすい周期(固有周期)があります。
地震の揺れの周期と建物の固有周期が近くなると、
「共振」によって揺れが大きくなることがあります。
特に高層ビルは、
低い建物より固有周期が長い傾向があります。
そのため長周期地震動と共振すると、
建物全体が大きく、そして長時間揺れる
ことがあるのです。
一般的には、
高層ビルでは上の階ほど揺れが大きくなる傾向があります。
同じ建物でも、
1階と高層階では感じる揺れが大きく違う可能性があります。
震源から遠くても安心とは限らない
長周期地震動でもう一つ知っておきたいのが、
遠くまで伝わりやすいという特徴です。
気象庁によると、
長周期地震動は地震が発生した場所から
数百km離れた場所でも大きく長く揺れる
ことがあります。
つまり、
「震源から離れているから、それほど揺れないだろう」
とは必ずしも言えません。
地上ではそれほど強く感じなかったとしても、
高層マンションの上層階では大きく揺れている、
という状況もあり得ます。
長周期地震動では家具が「倒れる」だけではなく「移動する」
家庭で特に注意したいのが、
家具や家電の移動です。
地震対策というと、
「本棚が倒れないようにする」
というイメージが強いですよね。
しかし長周期地震動では、
大きく長く揺れることで、
家具や什器が
倒れるだけでなく、大きく移動する
可能性があります。
長周期地震動では、
- テレビ
- 本棚
- 食器棚
- キャスター付き家具
- テーブル
- 大型家電
などが移動して人にぶつかったり、避難経路をふさいだりする可能性があります。
2児ママ目線|まず「子どもがいつもいる場所」を確認したい
子どもがいる家庭なら、
家具を見るだけでなく、
「子どもが普段どこにいるか」
という目線で部屋を見直すことが大切です。
例えば、
- リビングでテレビを見ている場所
- 床でおもちゃを広げる場所
- 勉強机
- 子どものベッド
- ダイニングテーブル周辺
などです。
その場所に座って、
周囲を見渡してみてください。
「大きく揺れた時、この家具がこっちまで動いてこない?」
という視点を持つことがポイントです。
家具転倒対策では、
「倒れる方向」を考えることが大切ですが、
長周期地震動を考えるなら、
「家具そのものが動いたらどうなるか」
まで想像しておきたいところです。
家の中で地震が起きた時、
家具・窓・避難経路など、どこに危険があるのかを詳しくまとめています。
長周期地震動対策を考える時にも、
まず「家の中の危険な場所を知る」ことが基本になります。
長周期地震動が起きたら、揺れている最中はどうする?
長周期地震動の場合でも、
基本的な身の守り方は通常の地震と同じです。
気象庁は、
- 物が落ちてこない
- 家具が倒れてこない
- 家具が移動してこない
場所で身を守ることを重要な防災行動としています。
- 慌てて移動しない
- 家具から離れる
- 落下物から頭を守る
- 姿勢を低くして転倒を防ぐ
- 揺れが収まるまで安全を確保する
高層階では揺れが長く続く場合があります。
「もう大丈夫かな?」
と思ってすぐ立ち上がるのではなく、
揺れが十分収まったことを確認してから行動
しましょう。
子どものところへ無理に走って行かない
これは親として一番難しいところかもしれません。
別の部屋にいる子どもが心配になると、
すぐに助けに行きたくなります。
でも、
家具が大きく移動しているような状況で部屋の中を走ると、
親自身が転倒したり負傷したりする危険があります。
「大きく揺れたら、まず自分の場所で頭を守る」
子どもにも、
「地震が来たらママのところへ走ってくる」のではなく、 まずその場で自分を守ることを普段から伝えておきましょう。
窓ガラスから離れる
高層マンションでは、
大きな窓があるリビングも多いと思います。
地震の大きな揺れでは、
窓ガラスや周辺の物にも注意が必要です。
強い揺れを感じたら、
可能な範囲で
窓やガラスから離れた場所で身を守る
ことを意識します。
特に普段子どもが遊ぶ場所が窓際なら、
「ここで大きな地震が起きたら?」
という視点で一度確認しておきましょう。
エレベーターは使わない
高層マンションでは、
地震後のエレベーターも重要な問題です。
大きな地震では、
エレベーターが停止することがあります。
さらに、
点検が終わるまで使えなくなる可能性もあります。
建物の管理者や自治体、エレベーター管理会社などからの情報を確認し、
安全が確認されるまで利用を控えましょう。
高層階に住んでいる家庭では、
- エレベーターが止まったらどうする?
- 階段で避難できる?
- 小さな子どもを連れて移動できる?
- ベビーカーは使える?
- 自宅でしばらく過ごす可能性は?
といったことも普段から家族で考えておきたいですね。
「長周期地震動階級」も覚えておこう
長周期地震動には、
通常の「震度」とは別に、
「長周期地震動階級」という指標があります。
気象庁では、
高層ビルでの人の行動の難しさや、
家具・什器の移動や転倒などをもとに、
4段階に分けています。
長周期地震動階級1
室内にいる人のほとんどが揺れを感じる程度で、
ブラインドなどが大きく揺れることがあります。
長周期地震動階級2
物につかまらないと歩くことが難しくなることがあり、
キャスター付き家具などが動く場合があります。
長周期地震動階級3
立っていることが難しくなり、
固定していない家具の一部が移動したり転倒したりする可能性があります。
長周期地震動階級4
立っていることができず、
はわないと動くことが難しくなるような非常に大きな揺れとなり、
家具が大きく移動・転倒する可能性があります。
高層マンションに住んでいる場合は、
地震情報を見る時に 「長周期地震動階級」
についても確認する習慣をつけておくといいでしょう。
長周期地震動は緊急地震速報の対象になっている
気象庁では、
2023年2月1日から長周期地震動階級3以上が予想される場合も緊急地震速報の発表対象
としています。
そのため、
高層マンションなどに住んでいる家庭では、
緊急地震速報が鳴ったら、
「震度がどのくらい?」
だけではなく、
高層階で大きな長周期の揺れになる可能性もある
と考えて行動することが大切です。
家具の固定は「長周期地震動対策」としても重要
長周期地震動に対して、
家庭でできる最も基本的な対策の一つが
家具類の転倒・移動対策です。
例えば、
- 背の高い家具を固定する
- 大型テレビの転倒・移動対策をする
- 家具を避難経路に置かない
- キャスター付き家具が動かないようにする
- 棚の上に重い物を置かない
- 食器棚などから中身が飛び出さないようにする
といった対策があります。
ここで大事なのは、
「家具を固定する=倒れないようにする」だけではなく、
「大きく移動しないようにする」という視点。
長周期地震動を考えると、
この視点は特に重要です。
避難経路を家具でふさがない
長周期地震動によって家具が大きく移動すると、
玄関や廊下をふさいでしまう可能性があります。
普段から、
- リビングから玄関まで
- 寝室から玄関まで
- 子ども部屋から廊下まで
- 非常階段まで
実際に歩いてみましょう。
そして、
「この家具が横に動いたら通れる?」
と考えてみてください。
地震対策では、
家具そのものだけでなく避難経路までセットで考える
ことが重要です。
家の中だけでなく、
大きな地震後に避難する場合は 自宅周辺の危険な場所も確認しておく必要があります。
高層階では「すぐ避難」だけが正解とは限らない
大きな揺れを経験すると、
「とにかく外へ逃げないと!」
と思ってしまうかもしれません。
しかし建物自体に重大な危険がなく、
火災や津波など別の危険もなければ、
慌てて高層階から外へ移動することで別の危険が生じることもあります。
まず、
- 建物の状況
- 火災の有無
- 津波の危険
- 管理者からの案内
- 自治体からの避難情報
などを確認します。
揺れている最中に慌てて外へ飛び出さず、
まず身の安全を確保し、 揺れが収まってから周囲の状況を確認しましょう。
高層マンションでは「在宅避難」も想定して備える
高層マンションでは、
建物自体に大きな被害がなくても、
エレベーターが停止することで生活が不便になる可能性があります。
例えば、
- 水を上の階まで運ぶ
- 食料を運ぶ
- 小さな子どもと階段を移動する
- ゴミを運ぶ
ことが簡単ではなくなるかもしれません。
そのため、
自宅が安全なら自宅で過ごす可能性
も考えながら、
日頃の防災計画を立てておくことが大切です。
今回は商品紹介はしませんが、
家庭として
- 水は何日分ある?
- 食べ物は?
- 停電したら?
- トイレは?
- 子どもに必要な物は?
と一度考えてみるだけでも、防災につながります。
2児ママ目線|子どもと一緒に「揺れる家具探し」をしてみよう
子どもに長周期地震動の難しい仕組みを説明しても、
なかなか伝わりにくいと思います。
そこでおすすめなのが、
家の中を一緒に歩きながら、
「大きな地震が来たら、どれが動きそう?」
と探してみることです。
- 大きなテレビは動かない?
- 本棚は倒れない?
- テーブルは動かない?
- キャスター付き家具はない?
- 棚の上から物が落ちない?
- 家具が玄関をふさがない?
- 子どものベッドまで家具が来ない?
- 窓の近くで遊んでいない?
子ども自身が
「ここは危ないかもしれない」
と気づけるようになれば、
地震が起きた時の行動にもつながります。
わが家の長周期地震動対策チェックリスト
✅ 10分でできるチェック
- 背の高い家具は固定されている?
- 大型テレビは転倒・移動しない?
- キャスター付き家具が自由に動かない?
- 家具が移動して玄関をふさがない?
- 棚の上に重い物を置いていない?
- 子どもの遊ぶ場所の周りは安全?
- 子どものベッド周辺に大型家具はない?
- 窓のすぐそばで長時間過ごしていない?
- 家族全員が揺れた時の行動を知っている?
- エレベーター停止時の生活を考えたことがある?
- マンションの非常階段の場所を知っている?
まとめ|長周期地震動は「長く・大きく・家具が動く」と覚えておこう
長周期地震動は、
普通の地震とは少し違った特徴があります。
- ゆっくりとした大きな揺れになる
- 長時間揺れ続けることがある
- 遠くまで伝わりやすい
- 高層ビルほど大きく揺れる場合がある
- 家具が倒れるだけでなく移動することがある
- エレベーターが停止する可能性がある
- 震度とは別に長周期地震動階級がある
- 揺れている間は無理に移動せず身を守る
- 家具の固定・配置・避難経路を平常時に確認する
高層マンションに住んでいる家庭では、
「家具が倒れるか?」だけではなく、「家具が大きく動いたらどうなるか?」
という目線で家の中を見直してみることが大切です。
2児のママとして、
地震のことを考えると不安になることもあります。
でも、
長周期地震動そのものを止めることはできなくても、
家の中でけがをする危険を減らすために、今できることはあります。
まずは今日、
リビングを見渡して、
「この家具、大きく揺れたらどう動くだろう?」
と考えてみてください。
その小さな確認が、
家族を守る防災の第一歩になると思います。
参考|長周期地震動について詳しく知りたい方へ
※本記事は一般家庭向けに長周期地震動への備えをまとめたものです。実際の揺れ方は地震の規模・震源・地盤・建物の高さや構造・階数などによって異なります。地震発生時には身の安全を最優先にし、気象庁・自治体・建物管理者などから発表される情報を確認してください。









