大きめの地震が起きたあと、
家や家族に大きな被害がなかったとしても、
なかなか気持ちが落ち着かないことがあります。
「また大きく揺れるんじゃないかな」
「夜中に地震が来たらどうしよう」
「子どもが学校にいるときだったら……」
そんなことを何度も考えてしまい、
スマートフォンで地震情報を繰り返し確認してしまうこともあると思います。
2児のママとして考えると、
子どもを守らなきゃという気持ちがあるからこそ、余計に不安になる
こともありますよね。
災害のあとに不安になったり、眠りにくくなったりすることがあります。
大切なのは「怖がってはいけない」と我慢することではなく、安全を確保しながら少しずつ普段の生活を取り戻していくことです。
大きな地震のあとに不安になるのは珍しいことではない
地震は突然起こります。
台風などと違い、
「○時ごろに来る」と事前に分からないことも不安につながります。
さらに一度強い揺れを経験すると、
- 小さな揺れにも敏感になる
- 大型車が通った振動を地震だと思う
- 家が揺れているように感じる
- 緊急地震速報の音が怖くなる
- 夜になると不安になる
- なかなか眠れない
といったこともあります。
「早く普通に戻らなくちゃ」と焦るより、
まずは安全を確認しながら生活のペースを整えていくことを意識しましょう。
① 「絶対に地震は来ない」と考えようとしない
不安をなくそうとして、
「もう地震は来ない」
「考えないようにしよう」
と無理に思い込もうとすると、
かえって地震のことばかり考えてしまうことがあります。
そこで、
という考え方に切り替えてみます。
地震そのものを止めることはできませんが、
自分たちの備えは増やすことができます。
② 不安になったら「できること」を一つやる
「また地震が来たらどうしよう」
と考え続けるだけでは、不安が大きくなってしまうことがあります。
そんなときは、
小さな防災行動を一つだけやってみます。
- スマホを充電する
- ライトを枕元に置く
- 靴を寝室に置く
- 飲料水の本数を確認する
- 防災バッグを玄関へ移動する
などです。
「心配する」から「一つ備える」へ。
やることを具体的な行動に変えることで、
「何もできない」という感覚を減らしやすくなります。
③ 防災準備を一気に完璧にしようとしない
地震のあとに防災情報を見ると、
「あれもない!」
「これも準備してない!」
「うちは全然防災できてない!」
と焦ってしまうことがあります。
でも、一日ですべてを完璧にする必要はありません。
例えば今日は、
水を確認する。
明日は、
携帯トイレを確認する。
次の休みには、
防災バッグを見直す。
というように、
一つずつ進めれば大丈夫です。
子育てをしながら、食料・水・トイレ・停電対策・避難用品を全部一度に見直すのは大変です。
今日できることを一つ。
それだけでも昨日より防災力は上がっています。
④ 地震情報を見る時間を決める
地震のあとにやってしまいがちなのが、
スマートフォンを何度も確認することです。
SNSを開く。
地震情報を見る。
またSNSを見る。
動画を見る。
また地震情報を見る……。
これを続けていると、
頭の中がずっと「災害モード」になってしまいます。
そこで、安全確保に支障がない状況なら、
という時間を作るのも一つの方法です。
もちろん、津波警報・避難情報などが出ている場合は、
情報確認を続け、安全確保を最優先にしてください。
⑤ SNSの「地震予言」を追い続けない
大きな地震があると、
SNSにはさまざまな投稿が増えます。
「次は○○県が危ない」
「○日に巨大地震が来る」
「この雲は地震の前兆」
といった投稿を目にすることもあります。
不安なときほど、
こうした情報が気になってしまいます。
しかし、
情報源が分からない投稿を追い続けると、不安をさらに強くしてしまうことがあります。
地震情報は、
- 気象庁
- 自治体
- 消防・警察
- 信頼できる報道機関
などを中心に確認しましょう。
⑥ 「備えたら休む」をセットにする
防災対策をしていると、
次々と心配なことが出てきます。
水を確認したら食料が気になる。
食料を確認したらトイレが気になる。
トイレを確認したら停電が気になる……。
これではいつまでたっても休めません。
そこで、
「3つ確認したら今日は終わり」
など、自分で終了地点を作るのがおすすめです。
防災は長く続けるものです。
休むことも、いざというときに家族を守るための準備の一つです。
⑦ 眠れなくても「寝なきゃ」と焦りすぎない
地震が夜中に起きると、
次の夜に布団へ入るのが怖くなることがあります。
「また寝ているときに揺れたら?」と思うと、
なかなか眠れないかもしれません。
そんなときに、
「早く寝なきゃ」
「明日仕事なのに」
と焦ると、さらに眠りにくくなることがあります。
眠れなくても、
安全な場所で横になって体を休めることを意識しましょう。
⑧ 「寝ないで地震を見張る」はしない
家族を守ろうと思うほど、
「今夜は私が起きていよう」
と思ってしまうことがあるかもしれません。
でも、何日も続けることはできません。
睡眠不足が続けば、
いざというときの判断や行動にも影響します。
そこで、
- 靴を枕元へ
- ライトを手元へ
- スマホを充電
- 防災バッグをすぐ持てる場所へ
- 安全な場所で寝る
という準備をしてから休みます。
この考え方に切り替えるだけでも、
夜の不安を少し整理しやすくなります。
⑨ 普段の生活を少しずつ戻す
安全が確認できている状況なら、
いつもの生活を少しずつ取り戻していくことも大切です。
- いつもの時間に食事をする
- お風呂に入る
- 子どもと遊ぶ
- 好きなテレビを見る
- いつもの時間に布団へ入る
など、
日常のリズムを意識します。
ずっと地震情報だけを見続けるのではなく、
「いつもの時間」を作ることも意識してみましょう。
⑩ 家族と話す
不安な気持ちを一人で抱え込まず、
家族と話すことも大切です。
「昨日怖かったね」
「まだちょっと怖いよね」
「でも水もライトも準備したよ」
という程度でも構いません。
厚生労働省の災害時の心のケア資料でも、
周囲とのコミュニケーションや支え合いの重要性が示されています。
⑪ 子どもの前で「怖い」と言ってはいけない?
親だって怖いものは怖いですよね。
だから、
無理に平気なふりをする必要はありません。
ただし、
「もう絶対大地震が来る!」
「家が壊れたらどうしよう!」
など、大人の不安をそのまま繰り返し子どもへ伝えると、
子どもの不安を強めてしまうことがあります。
そこで、
でも、また揺れたときのためにライトも靴も準備したから、一緒に行動しようね」
というように、
気持ち+具体的な対策
をセットで伝えるのがおすすめです。
⑫ 子どもが何度も「また地震来る?」と聞いてきたら
大きな揺れを経験した子どもは、
何度も同じ質問をすることがあります。
「また地震来る?」
「今日の夜も来る?」
「学校にいるときに来る?」
と繰り返すこともあるでしょう。
そんなとき、
「絶対来ないから大丈夫」
と約束することはできません。
代わりに、
「いつ来るかは分からないけど、揺れたらどうするか一緒に確認したから大丈夫だよ」
など、
「何が起きるか」ではなく
「起きたらどうするか」
へ話を移してあげます。
⑬ 子どもが話したくないなら無理に聞き出さない
「地震怖かった?」
「どんな気持ちだった?」
と何度も聞きたくなるかもしれません。
でも、子どもが話したがらない場合は、
無理に聞き出す必要はありません。
一緒に遊んだり、
絵本を読んだり、
そばで過ごしたりしながら、
子どもが話したくなったときに聞くことを意識します。
⑭ 子どもをできるだけ一人にしない
地震のあと、
子どもが急に甘えてきたり、
一人で寝られなくなったりすることがあります。
「もう大きいんだから」
と突き放すのではなく、
しばらくは一緒に過ごす時間を増やすのも一つの方法です。
内閣府の防災情報でも、
小さな子どもへの災害後の心のケアとして、
安心させる声かけや、できるだけ一緒にいること
などが紹介されています。
⑮ 子どもの「いつもと違う」に気づく
子どもは、
「地震が怖くて不安」と言葉でうまく説明できないことがあります。
その代わりに、
- 一人になるのを嫌がる
- 夜泣きする
- 眠れない
- 急に甘える
- 怒りっぽくなる
- 地震の話ばかりする
- 遊びの中で地震を繰り返す
など、行動に変化が出ることがあります。
まずは安心できる環境を作り、
話したいときに話を聞ける状態
を作ってあげたいですね。
大人自身のメンタルも後回しにしない
子どもがいると、
「子どもを守らなきゃ」
「私がしっかりしなきゃ」
と考えてしまいます。
でも、大人だって地震は怖いです。
食欲がない。
眠れない。
ずっと緊張している。
何をしていても地震のことを考える。
そんな状態が続いているのに、
「親なんだから我慢しなきゃ」と一人で抱え込む必要はありません。
家族や友人など、話しやすい人へ気持ちを話してみるのも一つの方法です。
防災情報は「正確な情報を必要な分だけ」
地震後のメンタルを保つためにも、
情報との付き合い方は重要です。
SNSを完全に見ない必要はありません。
ただ、
- 同じ地震動画を何度も見る
- 被害映像を長時間見続ける
- 地震予言を次々検索する
- コメント欄の不安な投稿を読み続ける
ことで気持ちがつらくなるなら、
一度画面から離れてみましょう。
必要なのは「情報をたくさん集めること」ではなく、「安全のために必要な情報を得ること」です。
スマホ以外の情報源を用意すると安心につながる
「スマホの充電がなくなったら情報が分からない」
という不安があるなら、
別の情報収集方法を用意しておくことも対策になります。
茶トラぶろぐでは、
停電・災害時の情報収集についても紹介しています。
停電が長引いた場合、
スマートフォンだけに頼らない情報収集方法を持っていると安心です。
「家族が離れているときに地震が来たら」が不安な場合
地震後、
特に子どもがいる家庭で心配なのが、
「次の地震が学校や仕事の時間だったら?」
ということではないでしょうか。
この不安は、
家族の行動を決めておくことで少し整理できます。
- 子どもは学校の指示に従う
- 保護者は無理に帰宅しない
- 家族の集合場所を決める
- 連絡が取れない場合の行動を決める
などを話しておきましょう。
地震で家族が離れ離れになったとき、
「すぐ家へ帰らなければ」と考えることが安全とは限りません。
不安になったときの「5分防災」を作る
地震のことが気になって落ち着かなくなったら、
私は「5分だけ防災をする」という方法もおすすめしたいです。
例えば、
1分目:気象庁などの公式情報を確認
2分目:スマホの充電を確認
3分目:ライトを確認
4分目:家族の居場所を確認
5分目:水・防災バッグを確認
確認できたら、
いったん防災チェックを終了します。
ではなく、
不安 → 5分確認 → 備えOK → 日常へ戻る
という流れを作ってみましょう。
心配だからと防災用品を買い続けない
地震のあと、不安になると
「もっと買わなきゃ」
という気持ちになることがあります。
でも、
すでに十分な水や食料、防災用品があるなら、
必要以上に購入する必要はありません。
まず自宅にあるものを書き出して、
本当に足りないものだけを補うようにします。
備蓄量を見える化するだけでも、
「意外とちゃんと準備できていた」
と気づくことがあります。
地震後のメンタルを保つチェックリスト
□ 気象庁・自治体などの情報を確認した
□ SNSをずっと見続けていない
□ 地震予言を追い続けていない
□ スマホ・ライトを準備した
□ 防災バッグを確認した
□ 水・食料・携帯トイレを確認した
□ 家族と「次に揺れたら」を話した
□ 子どもの話を聞く時間を作った
□ 子どもを必要以上に怖がらせていない
□ 食事を取った
□ 水分を取った
□ 少しでも体を休めた
□ 地震以外のことをする時間を作った
□ 一人で不安を抱え込んでいない
こんなときは一人で抱え込まない
災害後の不安は時間とともに落ち着いていくこともありますが、
心や体のつらさが長く続く場合もあります。
例えば、
- 眠れない状態が続いている
- 食事がほとんど取れない
- 強い不安で日常生活に支障が出ている
- 地震の場面が何度も浮かんできて非常につらい
- 仕事・学校・家事などが難しい状態が続く
- 子どもの強い不安や行動の変化が続いている
といった場合は、
一人や家族だけで抱え込まず、医療機関、自治体の相談窓口、学校のスクールカウンセラーなど専門家へ相談することも検討してください。
災害後の心のケアは、
地震直後だけではなく長期的に必要になる場合があります。
2児ママ目線|子どもを安心させるためにも、親が休む
子どもが怖がっていると、
親は「私がずっとしっかりしなくちゃ」と思ってしまいます。
でも、
親自身が何日も眠らず、
食事も取らず、
スマホで地震情報ばかり見ていたら、
心も体も疲れてしまいます。
だから、
水を確認した。
ライトもある。
スマホも充電した。
防災バッグも準備した。
家族とも話した。
「今日はここまで。あとは休もう」
と区切ることも大切だと思います。
まとめ|「怖くならない」より「怖くても生活できる」を目指す
大きな地震を経験したあと、
すぐに不安をゼロにするのは難しいかもしれません。
だから、
「地震を怖がらないようにしよう」
と頑張りすぎる必要はありません。
地震後の心を守るために意識したい5つ
① 正確な情報だけを確認する
② SNSを見続けない
③ 不安を小さな防災行動へ変える
④ 家族と話し、普段の生活も続ける
⑤ 備えができたら、きちんと休む
「怖くない自分」になるのではなく、
「怖くても、やることが分かっている状態」を作る。
2児のママとしては、
地震後に子どもへ
「大丈夫、大丈夫」
と繰り返すだけではなく、
「怖かったね。でもライトも靴も準備したよ。また揺れたら一緒に行動しようね」
と伝えたいと思います。
そして子どもを安心させるためにも、
大人自身が食べて、休んで、誰かと話す。
防災用品を準備することと同じように、自分と家族の心を守ることも「防災」の一つです。
茶トラぶろぐの防災記事をもっと読む
茶トラぶろぐでは、
地震・停電・断水・備蓄など、
子どもがいる家庭で知っておきたい防災情報を紹介しています。
※本記事は一般的な災害後の心のケア・防災情報をまとめたものです。実際の災害時は、気象庁・自治体・消防・警察などから発表される最新情報を確認し、安全確保を最優先にしてください。
※災害後には、不安・緊張・睡眠の変化など心身にさまざまな反応が現れることがあります。症状が強い、長く続く、日常生活に大きな支障が出ているなどの場合は、医療機関や自治体の相談窓口など専門家への相談を検討してください。
※子どもの反応には個人差があります。話したがらない場合に災害体験を無理に聞き出さず、安心して過ごせる環境を整えながら様子を見てください。
コメントを残す