【一緒にシミュレーションしてみよう】首都直下地震発生から60分|平日15時・職場で被災・最高気温33℃なら何が起こる?

執筆者:

カテゴリ:

もし、何の前触れもなく、
今この瞬間に首都直下地震が起きたら……。

あなたは、最初の60分をどう行動しますか?

今回はいつもの防災記事とは少し違います。


今回は、一緒に「被災後60分」をシミュレーションしてみましょう。

想定する条件はこちらです。

今回のシミュレーション条件

  • 曜日:平日
  • 時刻:15:00
  • 場所:首都圏の職場
  • 季節:
  • 最高気温:33℃
  • 家族:子どもたちは学校など、自分とは別の場所にいる
  • 地震:首都直下地震を想定した大規模地震

この記事は、
「60分後には必ずこうなる」という予測ではありません。

地震の震源、規模、職場の場所、建物、天候、交通状況などによって、
実際に起こることは大きく変わります。

そのうえで、
大地震直後に起こり得ることを時間軸で考え、
「自分ならどうする?」を考えるための防災シミュレーション

として読んでみてください。

15:00|いつも通り仕事をしている

平日の午後3時。

外は最高気温33℃の暑さ。

あなたは職場で、
いつも通り仕事をしています。

子どもたちは学校などにいて、
家族は別々の場所にいます。

パソコンで仕事をしている、その時――。

15:00


緊急地震速報


「強い揺れに警戒してください」

15:00~15:01|大きな揺れが始まる

スマートフォンから緊急地震速報。

ほぼ同時に、
建物が大きく揺れ始めます。

「地震だ!」

職場のあちこちから声が聞こえます。

棚からファイルが落ちる。
キャスター付きのコピー機や家具が動く。
机の上の物が床へ落ちる。

高層階にいる場合には、
大きくゆっくりした揺れが長く続く可能性もあります。


この瞬間にすることは一つ。


まず、自分の命を守る。

東京消防庁では、
地震の揺れを感じたり緊急地震速報を受けたりした時には、
身の安全を最優先にするよう案内しています。

丈夫な机の下や、


「落ちてこない」
「倒れてこない」
「移動してこない」

場所で、揺れがおさまるのを待ちます。

慌てて出口へ走るのではなく、
まず頭と身体を守ります。

15:01~15:03|揺れがおさまる。でも、まだ動かない

ようやく大きな揺れがおさまってきました。

職場を見渡すと、
いつもの景色ではありません。

  • 床に物が散乱している
  • 棚が倒れている
  • 窓ガラスが割れているかもしれない
  • 停電しているかもしれない
  • エレベーターが停止している可能性がある
  • ケガをしている人がいるかもしれない

ここで多くの人が最初に思うことがあります。


「家族は大丈夫!?」

2児のママだったら、
真っ先に子どもの顔が浮かぶと思います。

学校は?
ケガしてない?
ちゃんと避難できた?
迎えに行かなきゃ……。

でも、ここが非常に重要です。


まだ、職場から飛び出さない。

15:03~15:05|スマホを見る。でも電話がつながらないかも

安全を確保できたところで、
スマートフォンを確認します。

家族へ電話。

しかし、大規模災害では
電話がつながりにくくなる可能性があります。

東京都も、
大地震では電話がつながりにくくなるため、
災害用伝言ダイヤル・災害用伝言板・SNSなど複数の方法
を活用するよう案内しています。

📱 ここで確認したいこと

  • 家族からの連絡
  • 学校からの連絡
  • 自治体からの防災情報
  • 地震の震源・震度
  • 津波情報(沿岸部の場合)
  • 火災など周辺の被害情報

電話がつながらないからといって、
何度も何度も電話をかけ続けるのではなく、
別の安否確認方法も試します。

15:05~15:10|「子どもを迎えに行かなきゃ」と思う

ここが今回のシミュレーションで、
2児ママとして一番考えてほしい場面です。

子どもと連絡が取れない。

学校まで数km。

電車も止まっているらしい。

すると、

「歩いて迎えに行こう!」

と思うかもしれません。

でも、
大地震直後に一斉に移動することには危険があります。

東京都は、帰宅できない場合には
むやみに移動せず、職場や外出先などの安全な場所にとどまる
よう案内しています。


「家族が心配」=「すぐ帰る」

とは限りません。


まず現在いる場所の安全を確認し、
正確な情報を集めることが重要です。

🐱 あわせて読みたい|茶トラぶろぐ

大地震直後に家族が心配でも、
すぐに歩いて帰宅することが安全とは限りません。


▶ 【災害時は無理に帰宅しない】その場にとどまる判断も大切

15:10|外を見ると街が混乱し始めている

地震発生から10分。

窓から外を見ると、
多くの人が建物から出ています。

場所によっては、

  • 道路の混雑
  • 信号の停止
  • 建物の損傷
  • ガラスや外壁の落下
  • 火災
  • 救急車・消防車などの緊急車両

といった状況が発生している可能性があります。

大都市の地震では、
一つの問題だけが起こるわけではないことを意識しておきたいところです。

15:10~15:15|駅へ向かう? → ちょっと待って

「電車が動いているか確認しよう」

そう考えて駅へ向かう人もいるかもしれません。

しかし東京消防庁は、
交通機関が停止した駅周辺には多くの人が集まり、
大混雑する可能性があるため、駅周辺には近づかない
よう案内しています。

東日本大震災の際にも、
東京都内のターミナル駅では大きな混雑が発生しました。


電車が心配だから、とりあえず駅へ。


これは避けたい行動です。

鉄道会社や自治体などからの情報を、
安全な場所で確認します。

15:15|33℃の暑さが、もう一つの問題になる

ここで今回の条件を思い出してください。


最高気温33℃

地震のことばかり考えてしまいますが、
夏の災害では暑さも無視できません。

停電すれば、
建物によっては空調が停止する可能性があります。

エレベーターが使えなければ、
階段での移動が必要になることもあります。

もし外へ出れば、
炎天下を長距離歩くことになるかもしれません。

その状態で水分が十分に取れなければ、
熱中症のリスクも考えなければなりません。


「歩いて帰れる距離だから大丈夫」
ではありません。

距離だけでなく、
気温、日差し、自分の体調、水の量、道路状況なども判断材料になります。

15:20|家族とまだ連絡が取れない

地震発生から20分。

家族へメッセージを送ったものの、
まだ返事がありません。

ここで焦りが強くなります。

でも、


「連絡が取れない」=「家族に何かあった」

とは限りません。

通信の混雑。
スマホを確認できない。
学校が安全確認をしている。
避難誘導中。

さまざまな可能性があります。

だからこそ、
家族で事前に「連絡が取れない時のルール」を決めておくことが大切です。

15:20~15:25|災害用伝言ダイヤル171を思い出す

電話だけに頼らず、
災害時の安否確認方法を使います。

代表的なものの一つが
災害用伝言ダイヤル171です。

ただ、
大地震が起きてパニックになっている時に、
初めて使い方を調べるのは大変です。

だから平常時に、
家族で一度試しておきたいところです。

🐱 あわせて読みたい|茶トラぶろぐ

「171って聞いたことはあるけど、使ったことがない」という家庭は、
平常時の体験利用日に一度試してみるのがおすすめです。


▶ 【災害用伝言ダイヤル171を一度試そう】知っているだけでなく家族で体験してみよう

15:25~15:30|余震が来るかもしれない

地震発生から約30分。

「もう大丈夫かな」
と思い始める時間かもしれません。

しかし、
大きな地震の後には
再び強い揺れが起きる可能性があります。

最初の地震で、

  • 棚が不安定になっている
  • 天井材が損傷している
  • 窓ガラスにひびが入っている
  • 外壁が傷んでいる

可能性もあります。

そのため、
最初の揺れに耐えたからといって
建物の中ならどこでも安全とは限りません。

職場の防災担当者や施設管理者などの指示に従い、
安全な場所で待機します。

15:30|職場にとどまる決断をする

地震から30分。

電車は止まっている。
道路も混雑している。
外は33℃前後の暑さ。
周辺の被害状況もまだよく分からない。

ここで、


職場の安全が確認できているなら、
今はここにとどまろう。

という判断をします。

これは「何もしない」のではありません。

むしろ、
大勢が一斉に移動して混乱することを避けるための防災行動です。

15:35|今度は「今夜どうする?」が頭に浮かぶ

少し落ち着くと、
次の問題が出てきます。

「今日、家に帰れるの?」

鉄道がすぐ復旧する保証はありません。

最新の政府の首都直下地震被害想定でも、
交通施設やライフラインに大きな支障が発生する可能性が想定されています。

そこで重要になるのが、
職場でしばらく過ごす可能性も想定しておくことです。

15:35~15:40|職場に水はある?

最高気温33℃。

この状況で重要になるのが水です。

「自動販売機で買えばいい」
と思っていたとしても、
停電や商品の売り切れなどで利用できない可能性があります。

職場の備蓄を確認します。

💧 職場で確認

  • 飲料水はある?
  • 非常食はある?
  • 携帯トイレはある?
  • 懐中電灯はある?
  • 救急用品はある?
  • モバイルバッテリーなどはある?
  • 職場の防災マニュアルはどこ?

会社に備蓄があったとしても、
「どこにあるのか知らない」では、いざという時に困ります。

15:40|スマホのバッテリーが気になり始める

地震発生から40分。

家族への連絡。
ニュース。
自治体の情報。
鉄道情報。
地図。

スマホを何度も確認していると、
バッテリーをかなり使います。

でも、
この先何時間、
場合によってはもっと長くスマホが必要になるか分かりません。


スマホの充電は「今だけ」ではなく、
この先のために残す。

画面の明るさを調整したり、
不要な動画視聴などを避けたりして、
バッテリーを大切に使います。

15:45|SNSに大量の情報が流れてくる

地震発生から45分。

SNSを見ると、
大量の投稿が流れてきます。

「○○駅が崩壊した」
「○○で大火災」
「電車がもうすぐ動く」
「○○へ避難した方がいい」

でも、
その情報が正しいとは限りません。

東京消防庁も、
災害時にはラジオ・テレビ・携帯電話などから
正しい情報を入手し、うわさやデマに惑わされない
ことを呼びかけています。


SNSで見た情報だけを理由に、
すぐ移動を始めない。

自治体、気象庁、消防、警察、鉄道会社など、
信頼できる情報源を確認します。

15:50|「歩いて帰れば2時間だから」と考える

地図を見ると、
自宅まで歩いて2時間。

「それくらいなら帰れるかな?」

と思うかもしれません。

でも平常時の徒歩2時間と、
大地震直後の徒歩2時間はまったく違います。

道路には、

  • 割れたガラス
  • 落下した看板
  • 倒れたブロック塀
  • 損傷した建物
  • 通行できない道路
  • 大勢の徒歩帰宅者
  • 緊急車両

などがあるかもしれません。

しかも今回は
33℃という暑さがあります。


「歩ける距離」だけで帰宅を判断しない。

安全な経路なのか。
火災はないか。
気温はどうか。
水は十分か。
体力はあるか。
正確な情報が得られているか。

総合的に判断する必要があります。

15:55|ようやく子どもの安否が分かった

スマートフォンに通知。

学校などから、

「子どもたちは無事です」

という連絡が届いたとします。

この瞬間、
少しだけ安心できるかもしれません。

でもこれは、
平常時から学校の災害時対応を知っていたからこそ待てた
とも言えます。

大地震が起きた時、
学校が子どもをどのように保護するのか。

引き渡しはどうなるのか。

誰が迎えに行けるのか。

事前に確認しておくことが、
離れ離れで被災した時の大きな安心につながります。

16:00|地震発生から60分

地震発生から


60分

まだ、たった1時間です。

地震は終わっていても、
災害は終わっていません。

鉄道は止まっている。
道路の状況も分からない。
停電している地域もある。
火災が発生している可能性もある。
余震も心配。
そして外は暑い。

これから夜を迎えます。

この段階で大切なのは、

地震発生60分後の判断

  • 今いる建物は安全か
  • 周囲で火災などが起きていないか
  • 家族の安否は確認できたか
  • 正確な災害情報を得られているか
  • 水を確保できているか
  • 暑さ対策はできるか
  • スマホの充電は残っているか
  • 職場にとどまれる状況か
  • 会社・施設管理者からどんな指示が出ているか

そして、
情報が十分に集まっていない段階で
「とにかく帰宅する」と決めつけないことも重要です。

2児ママとして一番怖いのは「子どもと離れていること」

今回のシミュレーションをしてみると、
2児のママとして一番不安なのは、
地震そのものだけではないと思います。


「子どもと離れている時に大地震が起きる」

という状況です。

だからこそ、
地震が起きてから考えるのではなく、
平常時に家族で決めておきたいと思います。

👩‍👧‍👦 家族で決めておきたいこと

  • 学校で被災した子どもはどうなる?
  • 誰が迎えに行く?
  • 親が帰宅できない場合は?
  • 電話がつながらなかったら?
  • 171を使う?
  • 家族の集合場所は?
  • 祖父母など第三の連絡先は?

この60分を乗り切るために、職場に置いておきたいものを考える

今回は商品紹介ではありません。

でも、
このシミュレーションをすると
「職場にも最低限の備えが必要」
ということが見えてきます。

例えば、

  • 飲料水
  • 少量の食べ物
  • 携帯トイレ
  • モバイルバッテリー
  • 歩きやすい靴
  • タオル
  • ライト
  • 常用している物がある人は必要な備え
  • 家族の連絡先を書いたメモ

などです。

特に夏なら、
水と暑さ対策は意識しておきたいところです。

「家に防災袋がある」だけでは足りないかもしれない

防災というと、
自宅の防災リュックを想像しがちです。

でも今回の地震は、
平日の15:00。

自宅の防災リュックは家にあります。

あなたは職場。
子どもは学校。

つまり、


防災は「家にいる時」だけを
想定してはいけない。

ということです。

自宅。
職場。
学校。
通勤途中。
買い物中。

それぞれの場所で被災したらどうするかを考えてみることが、
本当の意味での備えにつながると思います。

今回のシミュレーションで覚えておきたい7つのこと

✅ 首都直下地震・最初の60分

  1. 最初の揺れでは、とにかく身の安全を確保する
  2. 揺れがおさまっても、すぐ外へ飛び出さない
  3. 家族と連絡が取れなくても、すぐ帰宅を始めない
  4. 電車が止まっていても、駅へ殺到しない
  5. 公式情報を確認し、SNSの情報だけで行動しない
  6. 33℃なら暑さ・水分・体力も判断材料にする
  7. 安全が確認できるまでは、職場など安全な場所にとどまることを考える

まとめ|あなたなら、この60分をどう行動しますか?

15:00。

いつも通り仕事をしていたところに、
突然の首都直下地震。

わずか60分の間にも、
たくさんの判断を迫られる可能性があります。

そして実際には、
この記事のようにゆっくり考える時間はないかもしれません。

だからこそ、
何も起きていない今、シミュレーションしておく。


もし明日の15:00、
職場で大地震が起きたら?

家族への連絡は?
子どもの迎えは?
帰宅する?
職場に残る?
水はある?
スマホの充電は?
33℃の中を歩ける?

一度具体的に想像すると、
「自分に足りない備え」が見えてきます。

2児のママとしては、
子どもと離れている時の地震を想像するのは怖いです。

でも、
怖いから考えないのではなく、


「離れていても、それぞれが安全に行動できるようにしておく」

ことが大切だと思います。

この記事を読み終わったら、
ぜひ家族にも聞いてみてください。


「明日の15時に大地震が来たら、どうする?」

その会話が、
家族の防災を一歩進めるきっかけになるかもしれません。


※この記事は首都直下地震発生時の行動を考えるための仮想シミュレーションです。「○分後に必ずこの現象が発生する」という意味ではありません。実際の被害や状況は、震源、震度、地域、建物、季節、天候などによって異なります。災害発生時は、気象庁・自治体・消防・警察・施設管理者などから発表される情報を確認し、その場の安全を最優先に行動してください。

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA