【一緒にシミュレーションしてみよう④】首都直下地震発生から6~12時間|平日15時に職場で被災…最初の夜に何が起こる?

執筆者:

カテゴリ:

平日の15:00。

職場で突然、
首都直下地震に遭遇。

大きな揺れから身を守り、
家族の安否を確認し、
鉄道が止まっていることを知り、
無理に帰宅せず職場にとどまることを選びました。

そして時計は――。

地震発生から


6時間

21:00

普段なら、
子どもたちと家で過ごしている時間です。

でも今日は職場。

電車は止まったまま。
街は暗くなっている。
余震も心配。
スマホの電池も減ってきた。

そして、
ここから始まるのが
「被災後、最初の夜」です。


今回も一緒にシミュレーションしてみましょう。

首都直下地震発生から6時間~12時間後
21:00から翌3:00まで、職場で夜を過ごすことになったら、あなたはどうしますか?

今回のシミュレーション条件

  • 曜日:平日
  • 地震発生:15:00
  • 現在地:首都圏の職場
  • 家族:子どもたちは学校など、自分とは別の安全な場所にいる想定
  • 鉄道:広い範囲で運転を見合わせている想定
  • 帰宅:無理に帰らず、職場にとどまる判断
  • 現在:21:00・地震発生から6時間

今回も、
「6時間後には必ずこれが起こる」
という予測ではありません。

被害状況や復旧状況は、
震源・地域・建物・季節・天候などによって大きく変わります。


大地震の夜に起こり得る問題を具体的に想像して、
今のうちに備えを考えるためのシミュレーション

として読んでみてください。

21:00|「今日は帰らない」と決める

地震発生から6時間。

鉄道の運転再開の見通しが立っていない。

周辺道路の安全も十分に分からない。

会社からも
「引き続き職場で待機してください」
という案内が出ているとします。

ここで、


「今日は無理に帰らない」

と決めました。

国や東京都の帰宅困難者対策では、
大規模地震直後に大勢が一斉に帰宅することを避け、
安全な場所にとどまる「一斉帰宅抑制」が重要とされています。

発災後は救助・救命・消火活動が優先されます。

「今日中に家に帰ること」ではなく、
自分が二次災害に遭わず、安全に家族と再会することを目標にします。

🐱 あわせて読みたい|茶トラぶろぐ

家族が心配だからこそ、
大地震直後に無理に帰宅しないという判断も知っておきたいところです。


▶ 【災害時は無理に帰宅しない】その場にとどまる判断も大切

21:15|まず「寝る場所」を決める

職場で一晩過ごすことになれば、
まず必要になるのが休める場所です。

会議室や休憩スペースなどが
待機場所として開放されるかもしれません。

ただ、
空いている場所ならどこでもいいわけではありません。

🌙 休む場所を決める時のチェック

  • 背の高い家具の近くではない?
  • 窓ガラスのすぐ横ではない?
  • 頭上に落下しそうな物はない?
  • 避難経路をふさいでいない?
  • 非常口まで移動できる?
  • 余震が来ても身を守れる場所?

被災後の夜は、
余震が来る可能性も考えて休む場所を選ぶことが大切です。

21:30|家族へ「私は職場で無事」と伝える

通信できる状態なら、
家族へ短いメッセージを送ります。


「私は職場で無事です。
今日は無理に帰らず、ここで待機します」

この一言が伝わるだけでも、
家族の不安は違うと思います。

そして大切なのは、
家族全員が何度も電話をかけ続けることだけを安否確認方法にしないこと。

電話がつながりにくい場合に備えて、
災害用伝言ダイヤル171なども選択肢として覚えておきます。

🐱 あわせて読みたい|茶トラぶろぐ

171は大地震が起きてから初めて調べるより、
平常時の体験利用日に家族で一度使っておくと安心です。


▶ 【災害用伝言ダイヤル171を一度試そう】家族で安否確認の練習をしておこう

21:45|スマホの電池が残り25%

地震発生から、
もう6時間以上スマホを使っています。

家族への連絡。
ニュース。
自治体の情報。
鉄道情報。
SNS。

画面を見ると――。

残り25%

だったとします。

まだ21:45。

翌朝まで使うことを考えると、
かなり心細い数字です。

📱 ここからは電池を大切に

  • 画面の明るさを調整する
  • 不要な動画視聴を控える
  • 情報確認の時間を決める
  • 会社の充電設備を確認する
  • モバイルバッテリーがあれば活用する

ただし、
通信状況や端末によって設定の効果は異なります。

大切なのは、
スマホを「この先も必要な防災ツール」と考えて使うことです。

22:00|地震発生から7時間。疲れが一気に出てくる

地震発生から


7時間

22:00

緊張が少し緩み、
身体の疲れを感じ始めます。

朝から仕事をして、
15時に大地震。

そこからずっと、

  • 家族は大丈夫?
  • 電車は動く?
  • 帰れる?
  • 余震は?
  • 火災は?

と考え続けています。

身体だけでなく、
精神的にもかなり疲れている可能性があります。


「寝ている場合じゃない」ではなく、
安全が確保できるなら身体を休めることも防災。

22:15|水と食料を確認する

寝る前に、
水と食料の状況も確認します。

会社に備蓄があるなら、
配布方法や使用ルールに従います。

東京都では、
大規模災害時に従業員が施設内で待機できるよう、
事業者に3日分の水・食料などの備蓄を促しています。

「今夜だけ乗り切ればいい」とは限りません。

翌朝になっても、
鉄道や道路の安全が十分に確保されていない可能性があります。

22:30|トイレに行きたい。でも普通に流していい?

長時間待機で避けて通れないのが、
トイレ問題です。

見た目には便器が壊れていなくても、
排水管などが損傷している可能性があります。

水が出るからといって、
自己判断で流してしまうのは避けたいところです。


「水が出る」=「トイレを流して大丈夫」
とは限りません。

施設管理者などから使用可否が確認されるまで、
職場の指示に従いましょう。

使用できない場合には、
備蓄されている災害用トイレなどを利用します。

22:45|余震。暗い室内でまた揺れる

少し落ち着いた、その時。

建物が再び揺れ始めたとします。

暗い時間帯の余震は、
昼間以上に怖く感じるかもしれません。

でも基本は変わりません。


頭を守る。
落下物から離れる。
慌てて外へ飛び出さない。

最初の地震で傷んだ家具・照明・ガラスなどが、
余震によって落下する可能性もあります。

23:00|「靴はどこ?」夜の避難に備える

横になるために靴を脱いでいたとします。

でも、
もし大きな余震や火災で
突然避難することになったらどうでしょう。

停電して暗い床には、
ガラス片などが落ちている可能性があります。


靴は「すぐ履ける場所」に置いておく。

あわせて、
ライトやスマートフォンなども
すぐ手に取れる場所に置いておきます。

23:15|非常口までのルートを確認する

昼間なら見慣れた職場でも、
停電すると景色がまったく違って見えることがあります。

そこで眠る前に、

  • 非常口はどこ?
  • 階段はどこ?
  • 避難経路に物が散乱していない?
  • ライトはどこ?

を確認しておきます。


暗闇になってから探すのではなく、
見えるうち・動けるうちに確認。

23:30|SNSを見ると不安になる情報ばかり

眠れずにSNSを開く。

すると、

「○○で大火災」
「明日も電車は動かないらしい」
「もっと大きな地震が来る」
「○○が危険」

など、
さまざまな投稿が流れてくるかもしれません。

災害時には、
誤情報や根拠の確認できない情報が広がる可能性があります。

情報は公式発表を中心に確認

  • 気象庁
  • 自治体
  • 消防・警察
  • 鉄道事業者
  • 勤務先・施設管理者

SNSは便利ですが、
投稿一つを見ただけで移動を決めないことが大切です。

23:45|「子どもに会いたい」が強くなる

夜が深くなってくると、
子どものことをさらに考えてしまうと思います。

ちゃんと眠れたかな。
怖がっていないかな。
私がいなくて寂しくないかな。

2児のママとして、
ここが一番つらい時間かもしれません。

でも、
子どもが安全な場所にいて、
自分も安全な職場にいるのであれば、


「会いに行くこと」より、
「お互いが無事でいること」を優先。

夜間に無理な徒歩帰宅を始めて
自分が事故や二次災害に遭ってしまえば、
家族にとってさらに大きな問題になります。

0:00|地震発生から9時間。日付が変わる

地震発生から


9時間

深夜0:00

日付が変わりました。

でも、
災害は日付が変わったから終わるわけではありません。

鉄道が止まっている可能性。
道路の安全が確認できていない可能性。
停電。
断水。
火災。
余震。

まだ多くの問題が残っているかもしれません。


「日付が変わったから、そろそろ帰ろう」
という判断はしません。

0:15|眠れる人から休む

災害時は、
全員が同時に眠ってしまうのが難しい場合もあるかもしれません。

勤務先の防災担当者などがいる場合は、
その指示や体制に従います。

一方で、
一般の従業員が「自分が起きていなければ」と
無理に徹夜する必要はありません。

安全が確保されているなら、
休める時に休んで体力を残すことも大切です。

翌日は徒歩移動などで
体力が必要になる可能性もあります。

0:30|眠れない。そんな時はどうする?

床に横になっても、
なかなか眠れません。

余震が怖い。
家族が心配。
明日が分からない。

これは災害時には十分あり得ることです。

眠れなくても、
安全な場所で横になったり座ったりして、
身体を休めます。

そしてスマホをずっと見続けるのではなく、
必要な情報を確認したら画面から離れる時間を作ることも意識します。

1:00|スマホを確認。「新しい情報は?」

地震から10時間。

情報を確認します。

鉄道は?
火災は?
自治体から新しい情報は?
家族から連絡は?

ここでも、
SNSだけではなく公式情報を確認します。

ただし、


情報を確認することと、
情報を見続けることは違います。

必要な情報を確認したら、
またスマホを休ませ、
自分も休みます。

1:30|水を飲む。トイレも我慢しすぎない

「水を節約しなきゃ」
と思うあまり、
水分を極端に我慢するのは避けたいところです。

また、
トイレが心配だからと水を飲まない、
という行動にも注意が必要です。

特に暑い季節なら、
脱水や熱中症のリスクも考えなければなりません。

備蓄量や体調を確認しながら、
適切に水分を取ります。

2:00|地震発生から11時間。職場は静かになっている

地震発生から


11時間

2:00

多くの人が横になっています。

でも、
普段の職場とは違います。

床で寝ている人。
毛布にくるまっている人。
スマホを見ている人。
眠れない人。

そして時々感じる余震。

ここで改めて、

  • ライト
  • スマホ
  • 必要な荷物

がすぐ手に取れる場所にあるか確認します。

2:30|「朝になったら帰れるかな?」と考える

あと数時間で朝です。

「始発の時間になったら電車が動くかな?」

そう期待したくなります。

でも、
大規模地震では
平常時のダイヤや始発時刻は判断材料になりません。

朝になったら、
鉄道事業者や自治体などから発表される情報を改めて確認します。


「朝になった」=「帰れる」
ではありません。

3:00|地震発生から12時間

地震発生から


12時間

翌3:00

15:00に起きた地震から、
12時間が経ちました。

でも、
まだ夜中です。

あなたは職場にいます。

子どもたちとは離れたまま。

それでも、


子どもは安全な場所にいる。
自分も安全な場所にいる。


今はそれが一番大切です。

発生12時間後に確認したいこと

✅ 翌3:00のチェック

  • □ 建物は引き続き安全?
  • □ 周辺で火災など新たな危険はない?
  • □ 家族の安否を確認できている?
  • □ 水・食料は残っている?
  • □ トイレを安全に使える?
  • □ スマホの電池は残っている?
  • □ ライトはすぐ使える?
  • □ 靴をすぐ履ける?
  • □ 避難経路は確保されている?
  • □ 少しでも休めた?
  • □ 朝になってから確認する情報を整理できている?

2児ママ目線|「子どもと離れたまま眠る」ことも想定しておく

今回のシミュレーションで、
子育て家庭として特に考えておきたいのが、


大地震が起きた日に、
子どもと一緒に夜を過ごせない可能性

です。

地震が起きれば、
親はすぐ子どものところへ行く。

なんとなく、
そう思っている家庭もあるかもしれません。

でも、
首都圏で鉄道が止まり、
道路が危険な状態になれば、
それができない可能性があります。

👩‍👧‍👦 平常時に家族で確認しておきたいこと

  • 親が迎えに来られない時、学校ではどうなる?
  • 子どもを誰が保護する?
  • 代理で迎えに行ける人は?
  • 親が一晩帰宅できない場合は?
  • 家族の安否確認方法は?
  • 171の使い方は?
  • 子ども自身は「勝手に家へ帰らない」と理解している?

親と子どもが離れ離れになっても、
「それぞれ安全な場所で待つ」ことを家族全員が知っている

それだけでも、
災害時の判断は大きく変わると思います。

職場で一晩過ごすことを想像すると「足りないもの」が見えてくる

今回も商品紹介はありません。

ぜひ自分の職場を思い浮かべてみてください。

もし今日、
会社から


「今夜はここで過ごしてください」

と言われたらどうでしょうか。

🏢 職場で一晩過ごせる?

  • 飲み水はある?
  • 食べ物はある?
  • 災害用トイレはある?
  • ライトはある?
  • スマホを充電できる?
  • 毛布はある?
  • 横になれる場所はある?
  • 歩きやすい靴を履いている?
  • 必要な薬や衛生用品はある?

自宅の防災だけを考えていると、
意外と見落としやすい部分です。

6~12時間で大切なのは「体力を残すこと」

発災直後は、
アドレナリンが出ていて動けるかもしれません。

でも、
6時間、9時間、12時間と経過すれば、
疲労は蓄積していきます。

しかも、
翌日には移動しなければならない可能性もあります。


災害時は「ずっと頑張る」だけではなく、
「休める時に休む」ことも大切。

水分を取る。
食べる。
トイレに行く。
身体を横にする。
スマホの電池を残す。

どれも、
翌日以降を安全に過ごすための行動です。

まとめ|12時間後。「まだ帰らない」という判断もある

平日15:00。

職場で首都直下地震。

そして翌3:00。

地震から12時間が経ちました。

でも、


「12時間経ったから帰ろう」

とは考えません。

時間ではなく、
安全が確認できているかで判断します。


今日中に帰ることより、
無事に家族と再会すること。

2児のママとしては、
子どもと離れた夜を過ごすなんて、
できれば想像したくありません。

でも、
想像してみたからこそ、

  • 学校の引き渡しルールを確認しよう
  • 171を家族で試してみよう
  • 職場の備蓄場所を確認しよう
  • 会社に災害用トイレがあるか見てみよう
  • 家族で「帰れない時のルール」を決めよう

という具体的な備えにつながります。

そして時刻は翌3:00。

夜明けまでもう少し。

でも次に待っているのは、

電車は動く?
会社から帰宅していいと言われる?
道路は安全?
子どもを迎えに行ける?
家に帰ったら家は無事?

という、
「被災後最初の朝」です。


次のシミュレーションは――


首都直下地震発生から
12時間~24時間


翌3:00~翌15:00。
夜が明けても、本当に帰れる?

ぜひ家族にも、
こんな質問をしてみてください。


「平日の15時に大地震が起きて、
パパやママがその日の夜に帰れなかったらどうする?」

子どもが答えられなかったとしても大丈夫。

その答えを家族で一緒に決めておくことが、
大切な防災になると思います。


※この記事は首都直下地震発生時の行動を考えるための仮想シミュレーションです。「発生から○時間後に必ずこの現象が起こる」という意味ではありません。被害や復旧状況は、震源、震度、地域、建物、季節、天候などによって大きく異なります。実際の災害時には、気象庁・自治体・消防・警察・鉄道事業者・勤務先・施設管理者などが発表する最新情報を確認し、その場の安全を最優先に行動してください。

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA